1.はじめ
2020/12/08にあもすんさんとやったインスタライブがきっかけで、このトピックを選びました。教師が教師として使う一人称には、
- 私(わたし)
- 先生
- 俺
- 僕?
が可能性としてあり得るのかなと思います。きっと多いのは「私(わたし」か「先生」ではないでしょうか。
本記事では「私(Ken)の一人称」と「先生という一人称」について考えてみます。
2.「私(Ken)の一人称」
私が先生として使う一人称は基本的に「俺(おれ)」です。なぜそうなのか、パッと思いついた理由は以下の2つです。
学習者たちにとって兄貴的な存在でいたい
私がいつも教師として大切にしていることは「Join them(学習者に加われ)」というスタンスです。俗に言われる「教師」と「学習者」の上下のある感じの関係性で「Join them」を実現するのは難しいのではないでしょうか。というか多分不自然になると思います。他の事例に例えるとすれば、上司が部下の輪に無理して加わってる感じに近い印象があります。
ただし「教師」と「学習者」の関係性は友達であるべきだと言っている訳ではありません。学習者にとって兄貴的な存在(女性の場合だったら姉貴的存在)が適当なのかなと思います。
ありのままの自分でいたい(できる限り)
教室内で学習者をありのままにさせることって、結構大事なことだと思います。変に取り繕われて、恥ずかしがって答を言わないとか、なかなか手を挙げないとか、間違いを恐れているとか、そういうクラスって教師としてやりづらいのは、この記事を読んでくれている教師の方々は共感してくれるのではないでしょうか。逆を言えば、学習者が積極的に発言してくれる、間違いを恐れないで挑戦してくれる等、そういうクラスは色々やりやすいですよね。
教師がありのままじゃないのに、学習者をありのままにさせるのって矛盾してないですか?他のことにも置き換えられますが、教師がやらないことを学習者に求めるのは少し無理があると思います。例えば「自分が声小さいのに、もっと大きい声で話して」っていうとか、「自分が元気じゃないのに、学習者に元気さを求める」とか。教職課程で言われた言葉を今でも覚えているのですが、「生徒に元気になってもらいたかったら、求める元気さの1.5倍〜2倍の元気さを自分がまず出して」。これは自分の経験に当てはめてみても結構正しいと思います。この言葉とは逆の例になりますが、自分が元気じゃない時のクラスは、やっぱり学習者も元気がなかったです。なので、私はクラスの始まりは特に最大限の元気でスタートするようにしてます。
*言葉のふさわしさにも、もちろん注意が必要です。
3.「先生という一人称」
自論ですが結論から言うと、違和感しかないです!
教師という職業以外で、自分のことを職業名や、役職名、肩書で呼ぶことってありますか?多分無いと思います。
ライブ中に視聴者さんが言っていた言葉を思い出しました。「一人称は下の人に合わせられることがある」。
例えば子どもに話しかける時に「お兄ちゃんはね、・・・」と自分のこと指したり、子供に対して「お父さんはね、・・・」と言ったりしますよね。
この場合は年齢、家族関係で上下が決まっていますが、そのような上下関係は文化的にも世界に存在することなので、きっと納得しやすいと思います。
この理論でいくと、*教師が「先生」と自分のことを言うのは、学習者を下に見ているからなのかなと思いました。それによって、変な上下関係みたいなものが学習者に無意識的に植え付けられる可能性もあるので「Join them」を達成するためにも、気をつけたほうがいいのかなと思います。
*悪気が無いのはもちろん承知していますし、学習者を子どものようにかわいがっているから、という考えがありそうなのも分かる気がします。
4.まとめ
間違いがないのは、間違いなく「私(わたし)」でしょう。男女共に使える一人称ですし、女性の場合普段から「私(わたし)」を使う人もいると思うので、ありのままを出すという点においても、とても便利な一人称だと思います。
しかし「ありのまま」を追いすぎるのも違う気がします。特に男性の場合、「俺」は文体や場面によってはふさわしくないときもあります(例:俺が報告いたします)。そこのズレには注意しなければなりません。(日本語母語話者であれば、例のような誤用は絶対無いと思いますが(笑))
「Join them」のスタンスで大切なことは、自分と学習者との間に適切な距離を保つことです。なんだかんだ言って教師がクラスをマネジメントできないことは、健全ではないので近すぎず、遠すぎず。近すぎると収拾がつかなくなるかもしれないし、遠すぎると「Join them」が達成されないかもしれません。
たった一人称でそんな影響するの?って思われる方もいるかもしれませんが、メンタル的な部分って日々の細かい言動の積み重ねが大きく関わっていると考えています。そして学習者(子どもの場合は特に)はそういうところに意外と敏感です。一言だけ名言を与えて、その人のメンタル的な部分を劇的に変えられるのは偉人くらいじゃないですか?(笑)
もし自分のことを「先生」と呼ぶ教師の方がいれば、ぜひ理由をお聞きしたいです!!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます🙇♂️
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