「結構です」って冷たくない?

2020/11/13

日本語 日本語教育

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1.はじめ

この前日本語教師Youyuberである「こせんだ先生」のこの動画を見て、このことについて考えてみようと思いました。

みなさん断る時に「結構です」ってよく使いますか?私はあまり使いません。なぜなら冷たく聞こえるからです。辞書的には「丁寧に断る時に使用される」のような説明がなされていますが、実際はどうでしょうか。

2.なぜ冷たく聞こえる(人もいる)のか

調べると色々その理由が出てきますが、個人的に考えられる要因を挙げてみます。(あまり真剣に考えてはないので、ツッコミどころが満載かもしれません)

理由1:破裂音(う)が連続しているので、語気が強調されるから?
→「ー」「バカ」等って印象として強く聞こえないですか?その強さが「結構です」という意味をぶん投げている感じがする。

理由2:丁重というあたりが変に品位を感じさせ、皮肉っぽく聞こえるから?
→皮肉っぽくあえて丁寧体を使うことってありますよね。例えば「はいはい、分かりました」等。決して皮肉っぽく使っていなくても、そのように想起されてしまう可能性がある。

理由3:肯定と否定の意味があるため、聞き手が判断しないといけないから?
→「いらない・不要」の意味で使う否定の「結構です」と「やっていただいて結構です」のように肯定の意味で使う「結構です」の2つの意味がありますよね。聞き手に判断させるという手間をかけるところから、冷たい・失礼に聞こえるのでは?グライスの協調の原理にも反している気がします。

3.まとめ

自分がパッと思いついたことを書いてみました。きっと反論もあると思いますし、付け足しもあると思います。

こういう事象を見て改めて気がついたことは、指導する際には「意味的な正しさ」だけではなく、「実際の使用における正しさ」(社会言語学的に言えば、相応しさ)も指導する必要があるということです。

ただ「相応しさ」については男女差や年齢差等による位相も関わるので、日本語教師として常に実際の使用にはアンテナを張って、ニュートラルな指導を心がける必要がある再認識しました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます🙇‍♂️

自己紹介

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フィリピン🇵🇭の語学学校で日本語・英語教師をしています。 日本語教育、言語教育、教育一般を中心に記事を書いています📝 I am Japanese/English teacher in the Philippines🇵🇭 I am writing my blogs from the point of view of a teacher📝 Theme I write is about "Language Education", "General Education" but sometimes other things✌️

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