1.はじめ
この前日本語教師Youyuberである「こせんだ先生」のこの動画を見て、このことについて考えてみようと思いました。
みなさん断る時に「結構です」ってよく使いますか?私はあまり使いません。なぜなら冷たく聞こえるからです。辞書的には「丁寧に断る時に使用される」のような説明がなされていますが、実際はどうでしょうか。
2.なぜ冷たく聞こえる(人もいる)のか
調べると色々その理由が出てきますが、個人的に考えられる要因を挙げてみます。(あまり真剣に考えてはないので、ツッコミどころが満載かもしれません)
理由1:破裂音(けっこう)が連続しているので、語気が強調されるから?
→「かっけー」「バカ」等って印象として強く聞こえないですか?その強さが「結構です」という意味をぶん投げている感じがする。
理由2:丁重というあたりが変に品位を感じさせ、皮肉っぽく聞こえるから?
→皮肉っぽくあえて丁寧体を使うことってありますよね。例えば「はいはい、分かりました」等。決して皮肉っぽく使っていなくても、そのように想起されてしまう可能性がある。
理由3:肯定と否定の意味があるため、聞き手が判断しないといけないから?
→「いらない・不要」の意味で使う否定の「結構です」と「やっていただいて結構です」のように肯定の意味で使う「結構です」の2つの意味がありますよね。聞き手に判断させるという手間をかけるところから、冷たい・失礼に聞こえるのでは?グライスの協調の原理にも反している気がします。
3.まとめ
自分がパッと思いついたことを書いてみました。きっと反論もあると思いますし、付け足しもあると思います。
こういう事象を見て改めて気がついたことは、指導する際には「意味的な正しさ」だけではなく、「実際の使用における正しさ」(社会言語学的に言えば、相応しさ)も指導する必要があるということです。
ただ「相応しさ」については男女差や年齢差等による位相も関わるので、日本語教師として常に実際の使用にはアンテナを張って、ニュートラルな指導を心がける必要がある再認識しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます🙇♂️
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