1.はじめ
読み終わった本が溜まっているので、前回の記事に引き続きまた本のレビューを書きます😅
今回レビューする本は『世界一わかりやすい英語の勉強法』という本です。(Kindle Unlimitedユーザーの方は無料で読めます)
外国にいる人や受験に関わりがない人はあまり知らないかもしれませんが、著者は英語の予備校講師としてはおそらく今1番有名な人だと思います。
著書の全体的な印象としては、科学的な語り口というよりかは著者の経験則に基づいて書かれている印象でした。参考になる部分や印象に残った部分があったので、その中から2点書き記しておきます。
2.”「例外ルール」はムリして覚えなくていい”
これは単語を覚えるときによくぶち当たる壁だと思います。
英単語を学習するときに、特に紙の辞書を使って学習しようとすると、1つの単語にいろんな意味が書いてあることがよくあります。その全てを覚えようとして、結果何も覚えられなかったとか挫折しちゃったという経験はありませんか?
何も覚えられない or 挫折しちゃうんだったら、無理して覚えなくてもいいよねということです。覚える必要性がより高い単語・意味を覚えて、残りはその時が来たら覚えればいいと思います。
例えば「contract」にはいろいろな意味がありますが、おそらく最も使用頻度が高いのは「契約」または「契約書」の意味として使われることでしょう。しかし「(病気に)かかる」と言う意味もあります(このご時世なので今はその意味で見聞きする機会が多いかもしれません)。
「(病気に)かかる」という意味まで一生懸命覚えようとして、より使用頻度が高い「契約」または「契約書」の意味を忘れてしまったら、それは良い学習と言えるでしょう。
あまり使われない単語・意味を一生懸命覚えるのにリソースを割くなら、使用頻度が高い単語・意味をいくつも覚えた方が良いのは明白ですね。
3.“多くの英語の先生は、とにかく几帳面で心配性なんです。「9割がたうまくいくルール」があっても、そのルールを使いこなす方法を教えるのではなく、例外の説明に躍起になっちゃうんです。”
昨日(2021/01/06)のTwitterのTLに流れていたことにも関わることだと思います。
「文型の違いの説明」も、文型シラバスだと文型そのものが目標になっているから、具体的なコミュニケーションの場面や目的と切り離して「文型そのものの違い」を網羅的に説明しなければならない。なので膨大になるし難しいし結局ピンと来ない。これも授業準備が大変な理由の一つ。 https://t.co/4PtnLU8SHZ
— 磯村一弘 ISOMURA,Kazuhiro (@Honigon3D) January 6, 2021
大体うまくいく方法があるのに、全部を教えようとして結局教師も学習者も負担になるという。また負担だけではなく学習効果として考えた場合にも、必ずしも良いものになると言うわけでもない。
@maz_jlt さんも言ってましたけど、アンラーニング(勉強する内容の取捨選択)が必要で、それは教師が率先してやることだと思います。例外のルール(必要以上のこと)を教えても、学習者にはそれが必要かどうかの判断をすることは難しいです。
4.まとめ
“多くの英語の先生は、とにかく几帳面で心配性なんです。「9割がたうまくいくルール」があっても、そのルールを使いこなす方法を教えるのではなく、例外の説明に躍起になっちゃうんです。” は中高時代の英語の先生たちを思い浮かべてもそうだったなと思うし、私が教え始めた時もそうでした。
限られた時間の中で何を優先的に学習してもらわなければいけないのかを考えるのは教師の役目で、教育観として隅から隅まで全て教えることが絶対的正義ではないと思います。
日常生活の中においてもそうで、例えば2時間制の高級フレンチレストランに行って、フレンチを全て「ドン!」と出されたらどうでしょう。プロのシェフがその人のために料理を厳選してこそ価値があるし、だからこそ私達も料理に満足できるんです。
何を教えるかを考えるよりも、何を教えないかを考えることの方が意外と重要で、あまり注目されていない部分だなと考えました。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます🙇♂️
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