1.はじめ
1週間に1〜2冊くらいは本を読んでいるのですが、なかなかアウトプットする機会が無かった(というか優先順位を下げてた)ので、クラスも終わったし久しぶりに本のレビューをしたいと思います。
今回紹介する本はまじで面白いので、読むことをオススメします(Kindle Unlimited会員であれば無料で読めます)。
- テストで100点取ったらご褒美をあげるのと、1時間勉強したらご褒美をあげるのは、どっちの方が結果が出る?
- ボーナスを与えるタイミングと教員の質向上
等々
これらのような判断って個人の感覚とか経験に基づいて判断されていることがほとんどだと思います(私もその一人)
この本では、これらを数字や実験を用いて客観的な結果を提示しています。
全部そのまま引用したいくらい、本当に読み応えがあったのですが、今回は上述した2つだけ紹介します。
2. テストで100点取ったらご褒美をあげる(アウトプットに対して評価)のと、1時間勉強したらご褒美をあげる(インプットに対して評価)のは、どっちの方が結果が出る?
結論からいうと、後者の「1時間勉強したらご褒美をあげる」とのことです。
(私もそうですか)感覚・経験から考えると、前者の「テストで100点取ったらご褒美をあげる(アウトプットに対して評価)」の方が結果が出そうですよね。だって結果(目標)対してより直接的な行動に働きかけているじゃん!みたいな。
でも結構は逆でした。
でも説明されれば、多分みんな分かると思います。
そのご褒美に対して、どう動くかがキーです。
前者の「テストで100点取ったらご褒美をあげる(アウトプットに対する評価)」よりも、「1時間勉強したらご褒美をあげる(インプットに対する評価)」の方が何をすべきかが明らかです。だって1時間勉強すればいいんだから。
でも前者の方はどうでしょう?動きづらいですよね。だって何をしたらいいかは明示されていないので。それでやらないorやっても正しい方法ではないため、結果が出ないということです。
ちなみに色んな方法でのインプットを評価したようですが、結果を比較した時、本を読んで(インプット)ご褒美を与えられた子どもたちの学力は著しく伸びたようです。
ご褒美は、「テストの点数」などのアウトプットではなく、「本を読む」「宿題をする」などのインプットに対して与えるべきだということです。(loc.333)
3. ボーナスを与えるタイミングと教員の質向上
2.では子どもたちとご褒美について書きましたが、ここでは教員とご褒美について書きたいと思います。
どの業界でもそうですが、基本的にスキルが高い=給料も高くなるという相関的な関係がありますよね。
ということは給料を上げると教員の質も高まるのでは?と思いますよね(厳密に言うと、ボーナスを与えることで教員は教材研究とか質向上とか色々頑張って、その結果子どもたちの成績向上にも寄与するのでは?)。
この本で紹介されている実験結果によると、成績の向上は見られず、更には教員自身もその向上のために特に行動しなかったそうです。
そして別の実験では、*付加価値(教員によって影響された学力の単位)の増減によってボーナスを与える教員グループとボーナスを失う教員グループに分かれて検証したようです。
その結果、成績が向上したのは失うグループの方だったそうです。元々もらっていたものを失うのがいやだという心理的な働きがこの結果(教員の努力→向上の結果)をもたらしたのでは?という見方もあるようです。
4.まとめ
教育の結果には様々な要因が絡んでいるので、だれにでも応用できる完璧な方法は無いと思います。
近道に見えるものが意外と近道ではなく、遠回りのものが実は近道(結果が出る)ということもありますよね。
個人の経験や感覚を教育に反映させるのは決して悪いことではないし、それでその先生のユニークさや実力になることもあります。
ただし教育には様々な要因が絡んでいるので、個人の経験や感覚だけで決めつけるのはかなり危険だと思います。
最新の理論や客観的なデータも取り入れながら、個人の経験や感覚を混ぜて、オリジナリティを出しながら、結果を出すことが大事だと改めて気付かされた一冊になりました。
本の内容自体もかなり読みやすいので、まじでオススメします!←しつこい笑
最後まで読んでいただき、ありがとうございます🙇♂️
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