2021年の振り返り(フィリピンの学校仕事編)

2021/12/24

その他 英語教育 英語教師

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1. はじめ


ご存知の方も多いかと思いますが、2019年10月からフィリピンの語学学校(日本語クラス・英語クラス併設)で働いています。

厳密に言うと、所属はその学校ですが、働いている場所自体は東京の自宅です(2020年10月〜)。

むしろコロナ禍のせいで、2020年3月から学校(オフィス)に行くことができなくなったので、学校(オフィス)で働いたのは5ヶ月くらいで、あとは全部リモートです(2020年3月〜10月まではフィリピンの自宅でリモート)。

これが一応僕の本業になるのですが、その学校で働き初めてかれこれ3年目になろうとしています。

10人くらいいる社員の中では、下から2番目に若いのですが、ディレクターや直属の上司には色んな仕事を任せてもらっています。本当に色んな経験をさせていただき感謝してます。

本記事では2021年にやった印象に残っている業務をいくつかピックアップして、成功話だけではなく、苦労話や失敗話も含めて赤裸々に振り返り、共有したいと思います。

2. 木村、英語課主任になる


英語課の主任(フィリピン人)がいなくなったので、確か2020年3月くらいから英語課の主任を任されました(英語教師の資格も指導経験もあります)。

フィリピンにある英語学校でフィリピン人以外の人が英語課のヘッドになるって多分ほぼないと思います。講師陣も何か抵抗したくなる感じも分かります。

業務に関しては、英語講師陣との日々のコミュニケーションはもちろんですが、カリキュラムの開発、研修など英語クラスに関するあらゆる権限を持つことになります。

自分たちよりも若造に、英語も自分たちより下手くそなやつにリードされるのが、講師陣のプライドに触れるのか分かりませんが、やっぱりうまくいかなかったこともありました…。

7月にはこんな記事も書いてましたね。


年齢や国籍のような自分がコントロールできないところで扱われてしまったのは、覚悟していたものの、結構メンタル来ましたね。

たしかに一回りも下の人間に、しかも自分よりも英語が話せない人にあーだこーだ言われるのが、なんとなく腹立つ気持ちも分からなくないんですけどね(僕はそれを肯定している訳でなく、そういう事実があり得るということを意味してます)。

最後はなんか気づいたらそういうの無くなってましたけど、なんででしょうね。今でも謎です。

でもあのように不可抗力で不当に扱われるのは勘弁ですね。本当にあの時辞めようかなと思いましたから…。

あ、ちなみに日本語課の業務に専念するために、2021年11月付で英語課のヘッドを降りることになりました。

3. 新カリキュラムの作成、デザイン(英語課)


僕が英語課のヘッドになって一番の大仕事は英語クラスのカリキュラムを刷新することでした。当校の今の英語クラスのカリキュラム(商品)は全て僕がデザインしたもので、ちなみにこんなコースです。

  1. 自動化コース(日常表現50をスムーズに言えるようにするコース)
  2. タスクベースコース(各トピックに課されているタスクをこなして、英語でできることを増やすコース)
  3. トピックベースコース(色んなトピックについて話してみて、英語で話せることを増やすコース)
  4. ビジネス英語コース(ビジネスシーン別に必要な英語表現、マナーを学習できるコース)

前までは色んなカリキュラムがあったのですが、全然使われていないカリキュラムがあったり、ありすぎた結果うちの学校の強みが分かんなくなってました。

当校で英語を勉強する人の90%がほぼゼロレベルか初級くらいで、会話ができるようになりたいという人なので、そこだけに絞って、リソースをつぎ込めるようにしました。

自動化コースは日本語が併記されているテキストを使用することで、ゼロレベルの人でも安心して学習できるようにしてあるのもポイントです。

あと前までのカリキュラムは各カリキュラムがそれぞれ独立していたのですが、上記4コースはそれぞれが連続的に続いています。つまり1. 自動化コースから4. ビジネス英語コースまで完走すれば、日常会話はもちろん、英語を使ってそれなりに仕事ができるレベルまでいけるようになっています。

カリキュラムデザインも教材選定も、僕1人に任されていたし、権限も僕がほぼ全て持っていたので、自由に進めることができました。問題は作成後の研修…

3-1. 新カリキュラムの研修から - 苦悩と学び→非効率は時には平和を


当校の英語講師は全員フィリピン人で、年齢も僕よりも上です(僕よりも一回り年上の人もいる)。

僕の業務はもちろんこの研修以外にもあり、各先生のスケジュールも英語クラスのスケジュールもあるので、1人で全講師に1人ずつ同期で研修してたら、身体が2つあっても足りないです。

模擬授業以外はビデオを見てもらうという非同期の研修をメインに進めていきました。非同期研修の教材を作っておいて良かったなと思うのは、時間もそうだけど、僕が仮に辞めたとしても、研修のクオリティにブレが出にくいというところです(少なくとも僕のレベルより下がることはない)。

そんな感じで非同期(ビデオ視聴)と同期(模擬授業+フィードバック)の研修準備が整いました。

各講師の模擬授業の全日時は先に決めて、各講師に全日時を共有し、各々模擬授業の日時までにビデオ見ておくようにと伝えました。

講師Aの模擬授業の時間になりました。時間通りにビデオ電話してくれて、大丈夫かと思ったら、一発目に言われたのが、

何したら良いか分からないから何もしてない

じゃあなんで今まで聞かなかったのか?と、僕が一生懸命準備した分、怒りが込み上げると同時に、働き方的にも分からないこと放置するなよという呆れもありました。

怒っても根本的な解決にはならないので、模擬授業をする予定でしたが、何をいつまでにどうするのかを一から説明しました。

講師Aへの説明会?を終えて、冷静になってから、この問題の根本的な解決策を考えてみました。

作って投げるだけじゃなくて、一旦みんなで説明会というかブリーフィング的なことをやった方がいいんだなと気付きました。その方が講師たちも安心して研修を受けられるなと。

どうしても時間が合わなかったので、結局同期型の一斉型説明会はやらなかったのですが、説明ビデオ(どう研修を進めていくのか等)を作って、講師陣に配布して、各講師それぞれにメッセージで質問ある?などと聞きました。

個人的には効率重視で、最低限必要な情報だけ共有して、分からなければ個別で聞いてって感じで、仕事をサクサク進めていきたいのですが、チームでやる場合には実際に一緒に動いてくれる人たちのことも考えないといけないと再認識しました。

チームで動く時は効率も大事ですが、そこだけにフォーカスするのではなく、一人一人としっかりコミュニケーションを取りつつ、お互いに了承を得ながら進めていくことが大切だと気付かされました。

4. 日本の高校とのオンライン留学プロジェクト


当校のグループ会社には、通信制の高校があります。コロナ以前は毎年実際にフィリピンに来て当校で英語レッスンをやっていたのですが、コロナのため今年はできず…。

そこでオンラインで留学体験をしようというグループ内初の企画となり、僕はそのプロジェクトリーダーとして仕事を任されました。

オンライン留学用のカリキュラムから、教材作成、講師の選定、研修、その他関連業務

グループ内ではもちろん前例がないので、本当に責任重大だなと責任の重さを感じると同時に、オラの力見せてやる!って感じで心に火がつきました。

今の高校生が何に興味があって、フィリピンのどんなことを紹介したら盛り上がるか、そしてその内容と英語学習をどう結びつけるか、本当によく考えました。

トピックがあるレッスン自体は4回。つまり4つのトピックのレッスンについて5人の講師を研修しました。模擬授業だけでも最低20回はありますからね。もちろん一発で合格に達しなかった場合もあるので、なんだかんだ30回くらい模擬授業とフィードバックに時間を費やしたと思います。

講師陣の多大なる努力もあって、オンライン留学後のアンケートでは、満足度9割を獲得ができました。

先方からもまたお願いということで、来月オンライン留学冬の陣があります😅(また僕がプロジェクトリーダー)

5. まとめ


他にも色んな仕事をやらせてもらいました。今年も本当に成長した一年で、この学校で働けて良かったなと思っています。

入社前にディレクターから「どれくらいうちにいるの?」って聞かれて、「2、3年くらいですかね〜」って言ったことは鮮明に覚えてます。

来年度は3年目。最後の一年になるのか半年になるか分かりませんが、できるとこまで生意気boy木村突っ走ります!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます🙇‍♂️

自己紹介

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フィリピン🇵🇭の語学学校で日本語・英語教師をしています。 日本語教育、言語教育、教育一般を中心に記事を書いています📝 I am Japanese/English teacher in the Philippines🇵🇭 I am writing my blogs from the point of view of a teacher📝 Theme I write is about "Language Education", "General Education" but sometimes other things✌️

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